【大阪府羽曳野市】河内源氏、壷井八幡宮、そして効果的な水分補給の一方法

月が替わり八月になった。 夏も盛りというわけで、この暑さも当然なのかもしれない。 しかし、夕方4時すぎ、クルマの車外温度計が36度をしめしているのは、いくらなんでもやりすぎだと感じていた。 我慢の限界をこえていた…。 運転中ずっと理不尽だ、無茶…

【葛城一言主神社】一言の願いならなんでも成就の関西最強パワースポット!

あるとき、雄略天皇が葛城山に多くのお供の官人を従えて登られていたところ、向こうの尾根を行くヒトたちがいた。それが天皇の行列と人数も装束もまことに似通っていた。 天皇はお尋ねになられた。 「この国に、わたしのほかに王はいない。あなたは誰か」 す…

【奈良県橿原市】大和三山・天の香久山訪問記、登山道、磐座、神社、国見台からの眺め。

香久山、耳成山、畝傍山…。大和三山の中でも、古よりしばしば「天の」と尊称を冠して呼びあらわされ、一等神聖視されてきたのが香久山だ。 天照大御神の天岩屋戸神話、神武東征のさい香久山の埴土 (はにつち) で祭器をつくり、天神地祇 (あまつかみくにつか…

安倍晋三元首相の死を悼む。異質なものを「はぶく」風潮に怒りを。

昨日7月8日、午前11時半ごろ、奈良市の近鉄西大寺駅前で、安倍晋三元首相が銃撃された。心肺停止状態で奈良県立医科大学附属病院に搬送されたが、同日午後5時3分、死亡が確認された。 想像だにできない蛮行だ。 各党は直ちに声明を発表した。 いわく……、 「…

【奈良県葛城市】七夕の夜空に願うこと、棚機(たなばた)神社

子供のころの七夕の記憶といっても、なにやら願い事を書いた短冊を笹竹に結びつけたかな、といった非常にぼんやりとしたものでしかない。 五節句のひとつとはいえ、大人になってからはすっかり意識のすみに追いやられて、織姫と彦星の名前を口にすることもな…

二上山・雌岳に実際に登ってみた。山の神の息づかいを濃密に感じた。

おなじ山頂を目指すにしても、そこにいたる登山ルートは幾通りも存在する。 よく整備され、舗装の行き届いたおだやかなルート。山中行軍とでも嘆きたくなるような急勾配のみち。そして文字通りのけもの道…。北から、南から、西からと起点を違えたさまざまな…

二上山山中に眠る古代信仰の跡、N君の思い出、大阪府太子町

休日の朝、庭先の白い花が芳香を放つ。 その花をつけた木は、玄関からガレージにむかうあいだにある。大豪邸ではあるまいにほんのわずかな距離、前日も、前々日も、毎日そのよこを通っていたのに、気づいてやれなかった。 元々、そこには背の高いハナミズキ…

屯鶴峯。奈良県のインスタ映えスポット、次に来るのはここだ!

近鉄南大阪線・上ノ太子駅と次の二上山駅のあいだは、わずか5キロあまり。その短い距離のあいだに、じつは戦前まで、もうひとつ駅があったとつい最近になって知って、たいへん驚いたものだ。どこにあったにせよ、それは山深いところにポツンと駅があったこと…

飛鳥戸神社と観音塚古墳に行ってきた。うかつにも子供のころの甘い思い出がよみがえってきた。

「近つ飛鳥博物館」「道の駅 近つ飛鳥の里・太子」「飛鳥ワイン」「飛鳥橋」…。 遠方から大阪府太子町や隣接する羽曳が丘 (大阪府羽曳野市) のあたりにはじめて来たヒトのなかには、首をかしげるむきもおられるだろう。 ねえ、飛鳥って奈良じゃなかったかな…

大阪府太子町はお勧めの観光スポットがいっぱい。二上山のむこうにいのちの再生を見た。

二上山 (にじょうざん・ふたかみやま) は雄岳 (標高 517メートル)、雌岳 (標高 474メートル)の二つの峰を持つ双耳峰である。 先週の休日、わたしは長いあいだ、その山を奈良県香芝市の千股池のほとりから眺めていた。 暑かった。 まだ五月だというのに、天気…

ゼレンスキー・カプチーノの夜、58歳ドールハウス製作にいそしむ (2)

禁煙をしようと思った。 きのうの午前9時、最後の一本に火をつけると「さあ、やりますか!」 わたしは禁煙について語らせれば、日本でも屈指の存在かもしれない。なにしろ過去に百回以上はチャレンジしてきた。 まず家を出るとき、安易にタバコを購入できな…

奴奈川姫 (ぬなかわひめ) の大車輪、得点10・00

我が家の廊下の板には、傷んでいるところが一か所ある。階段のしたあたり。そこを歩くと、かすかにキュッと音をたてる。 この五年来、わたしは帰宅してリビングに向かうとき、いつもわざわざその板を踏む。…ただいま。 ドーン! テレビを見ていると、廊下で…

北緯34度47分、東経135度71分に祈りを

7日前、葛城坐火雷神社 (かつらぎにいますほのいかづちじんじゃ) に参拝した時のようすをしるしたブログを投稿した。そこがいまや鬼滅の刃の聖地と目されていて、多くの若者たちが訪れていること。火雷大神 (ほのいかづちのおおかみ) と天香山命 (あめのか…

だれが大和三山を眺めながら鬼滅の刃を耽読するのか、葛城坐火雷神社をあとにして

赤面確実とは、こういうことを言うのだろう。 二上山と葛城山の山麓を南北にはしる県道30号線 (御所・香芝線、通称山麓線)の周辺には、葛城坐一言主神社、高鴨神社、高天彦神社などの名だたる古社をはじめ、多くの古墳が点在している。また、そこからは奈良…

人生の贈り物。春、持田神社でいただいたもの

冬の持田神社は美しい。ソフトビジネスパークから西にのびる農免農道でクルマをとめて、うっすらと雪をかぶったその姿を初めて見たとき、わたしは身じろぎもせず、しばらくの間、見入っていた。鳥居がまるで神域への入り口のように、ぽっかりと口を開けてい…

琴引山で大国主の御琴を聞いた、騒擾(そうじょう)を止めるもの、平和の琴の音

琴の音を最後に生で聞いたのは、もう半世紀近く前のことになろうか。 親戚の家で、いとこの女の子たちが、ハレの日にはよく座敷で琴を弾いていたものだ。そう、女の子…。趣味のいい調度品、高価な掛け軸、手入れの行き届いた中庭。琴というと、いまでは和服…

午後、生駒神社で見えたもの。絶頂の焔(ほのお)、秋祭り、甘南備、既視感、その他…。

休日の午後、ぽっかりと時間があいた。 スーパーの買い出しからもどってきたのが正午過ぎ、歯医者の予約は夕方の6時だった。歯医者にはもう1年も通っているが、まだまだ終わりそうにない。 すべては、このウイルス騒ぎのせいだ。 前歯が抜けた。これまでなら…

小さな旅のはなし

家を出て、川沿いの桜並木を眺めながらのんびりと歩いてみた。 そこにいたるわずか10分ほどの間にも、途中にタバコ休憩をはさむ。 なにも急ぐことはない。それに、わたしにとって気負いなく出かけられるのは、いまはまだこの辺りくらいなものだ。 雑踏にまぎ…

美保関町の思い出。美保神社を中心に、北浦海水浴、関の五本松

春の夜(よ)におぼろに浮かぶ三日月のようだ、美保の港は。 大国主命が少彦名命と出会った御大之御前(ミホノミサキ・美保の岬)とは、いずれここから遠くはないのだろう。 植物でできた船に乗り、剥いだ鳥の皮をかぶった小さな神様…。名を問われても答えること…

人生の円環、勝者なきトラックレースで笑うものとは、伊賦夜坂(いふやざか)の周回遅れランナー

夫婦愛などというと、ずいぶんと古めかしい言葉に聞こえて、特に若い人などはそういわれると苦笑して斜めに構えてしまう。わたしのような年配者でも照れてしまうのだから、さもありなんだ。しかしイザナギ、イザナミの夫婦神のことを想うとき、わたしはいつ…

万葉人形劇シアター建設着工のお知らせ、58歳ドールハウス製作にいそしむ

すこし前から右目がかすむ。ある日、ライターの火にタバコの先端をうまくあわせられなくて、あれ、と思った。片目ずつ閉じてみると、右目がうまく見えていない。白い幕がかかったように濁って見えている。そのうちに元に戻るかもしれないという勝手な期待か…

出雲日御碕灯台が照らし出すもの

日御碕神社を染めるもの 出雲大社からくるまで15分あまり、県道29号を北に進むと朱色に塗られた見事な権現造の日御碕神社(ひのみさきじんじゃ)に至る。現在の社殿は三代将軍、徳川家光の命により日光東照宮の…、 「いやあ、立派ですなあ。だいだい色、きれ…

海亀とバイパスと出雲大社と

大社町で神賀詞についての講演会が開かれると聞きつけて、それならたとえ末席でもいいから、是非とも話を聞いてみたいと思った。今となっては変な話だ。でもその時は、もう居ても立っても居られなくなって、急いで家を飛び出したんだ。本当の話だ。 うそでは…

新年 あけましておめでとうございます

丹生川上神社(中社) 去年に続いて、ことしも初詣のいきさきには、ちょっとした思慮が必要だった。このウイルス騒ぎのせいだ。一の宮や総社は人出のことを考えると、どうしても足を運ぶのを躊躇してしまう。さて、どこに行こうか。大寒波を裂いてクルマをはし…

鹿児島 東南東の風 快晴

火山灰と雪 鹿児島に、最後に雪が降り積もったのは、いったいいつのことなのだろうか。 晴れた日に桜島を眺めるのは気持ちのいいものだ。県外者などは、ついつい荒々しいとか、男性的な、生命力に溢れたといったイメージをそこに抱きがちだ。いちめん、それ…

名勝・長門峡をまぢかにして、まどろみながら思った3つのこと

やれやれの、車中泊 阿東(あとう)までにしか進めなかった。 本当なら、日の高いうちに島根県との県境をこえ、津和野に至っていたはずなのに…。こんな風になるのは、しょっちゅうだ。余裕をもって出発しても、途中であれやこれやと目移りする。あっちへふらふ…

神武東征御進発の地で、人生の船出について考える

日本海軍発祥の地 名高い神武東征の御船出の地は、いまの宮崎県美々津からだと伝えられている。 初代天皇神武(イワレヒコ)は途中、宇佐などに立ち寄りながら瀬戸内海を東進、生駒山を越えて大和入りを目指すもナガスネヒコと衝突して敗走。再び海路、紀伊半…

潜伏キリシタンの資料館は、森のなかにひっそりとたたずんでいた

森の奥深くに 「あった!」 薄暗い森のなか、わたしは満面の笑顔で声をあげた。思わず指さした先にある建物が、予想にたがわず、小さくて華奢だったからだ。それはまるで、絵本にでてくる魔法使いの老婆が住んでいる小屋のように、静かにたたずんでいた。ほ…

宇佐神宮を目前にして、苦笑まみれになったたったひとつの残念な理由

車窓から 初めて宇佐神宮に参拝することになったその日、わたしは朝から居住まいをただし、ずいぶんと身構えていたものだ。それはそうだろう。全国4万社あまりある八幡社の総本宮。神仏習合発祥の地。(そしてまたお神輿発祥の地でもあるそうだ。)この地もま…